新型コロナウイルスの感染拡大により、医療現場をふくめ、たいへんな状況にあります。一刻も早い事態の収束を願うとともに、皆様にはご自身と身のまわりの方の安全にご留意ください。
令和2年11月20日(金)、茨城県医師会定例記者会見時にて発表された『県民の皆さまへ「四師会からのメッセージ」~新型コロナウイルスの今を乗り切るために~』を掲載しましたのでご覧ください。
今回、国のPCR検査体制の増強に向けて、「歯科医師によるPCR検査」が特例的・時限的に認められることになったとの報道がありましたが、歯科医師が行える検体採取の場所は、「地域医師会等が運営するPCR検査センターに限定」されています。「歯科医院では、PCR検査は受けられません」のでご注意下さい。
インフルエンザウイルス等では、口の中にある細菌が出すタンパク分解酵素が、ウイルス感染を促進します。特に歯周病菌は強いタンパク分解酵素を持っているため、口腔清掃と歯科医院での治療やケアが重要です。 また、お口が不潔ですと、腸内細菌のバランスがくずれ、全身の免疫力が低下する危険性が高まることが分かってきました。
歯周病などの重症化を予防するための定期受診は、ウイルス感染予防のためにも意味があり、これを延期することは全身状態の悪化にもつながりかねません。ただし、予約を延期しても問題がない場合など、必要な判断についてはかかりつけ歯科医にご相談ください。
高齢になると、食事中にむせることが多くなります。これが酷くなると、食べ物や唾液が食道ではなく気管から肺に入り誤嚥します。口腔ケアが不十分の場合には、細菌の多い汚れた唾液が肺に入り『誤嚥性肺炎』を引き起こし死亡のリスクも高くなります。お口を清潔に保つことが、その予防につながります。
外出自粛要請で 『不要不急の外出を控える』 とのことで、職場・学校・施設等が休みとなり、自宅等で生活している県民の皆様がストレスや生活の変化によって、むし歯を含む歯科疾患に罹患しやすくなることが危惧されます。
家庭や職場におけるアルコール以外の消毒方法の選択肢を増やすため、(独法)製品評価技術基盤機構(NITE)が経済産業省の要請に応じ、消毒方法の有効性評価を実施しています。5月22日に、『有効と判断された界面活性剤を含む家庭用洗剤のリスト』が発表されましたのでご覧下さい。